東京会計ニュース 2024年(令和6年)8月号
【会計・税務】帳簿への正しい記帳と、領収書等の証憑資料の保存について
領収書の控えを紛失した場合、消費税の仕入税額控除の適用が受けられないことに加え、経費として認められるかどうかも怪しくなります。当社で発行している「らくらくパソコン帳簿」の活用や、月ごと・取引先ごとに資料をまとめておく等の適正なファイリング等で保管をお願いします。
また、令和4年度税制改正により、税務調査において、税務職員から「売上に関する調査に必要な帳簿」の提示を求められた際に、以下のパターンに該当すれば過少申告加算税等の割合が加重となります。
- 帳簿の提示をしなかった場合 →過少申告加算税等の割合が10%加重
- 帳簿への売上金額の記載等が、本来の金額の1/2未満 →過少申告加算税等の割合が10%加重
- 帳簿への売上金額の記載等が、本来の金額の2/3未満 →過少申告加算税等の割合が 5%加重
正しい税務申告と会計処理を行い、適正な納税や経営状況の把握を行うために、今一度、
①帳簿への記載が正しくされているか
②領収書等の証拠書類は整理されているか
以上2点をお気を付けください。
【人事労務】高年齢雇用継続給付・介護休業給付・育児休業給付の支給限度額等の変更について
令和6年8月から、雇用保険の給付である高年齢雇用継続給付・介護休業給付・育児休業給付の支給限度額等が変更されています。 これらの給付は、雇用保険の被保険者である従業員に支給されるものです。
高年齢雇用継続給付・介護休業給付・育児休業給付の支給限度額等の変更
1.高年齢雇用継続基本給付金:R6.8.1から支給上限額が376,750円に変更
【給付要件】
(1)失業保険による基本手当を受給していない方が対象
(2)60歳時点の賃金と比較して、60歳以後の賃金(みなし賃金を含む)が60歳時点の75%未満である
2.高年齢再就職給付金:R6.8.1から支給上限額が376,750円に変更
【給付要件】
(1)失業保険による基本手当を受給し再就職した方を対象とする給付金
(2)60歳以後に再就職して、再就職後の各月に支払われる賃金が基本手当の基準となった賃金日額を30倍した額の75%未満である
3.介護休業給付金:R6.8.1から支給上限額が347,127円に変更
【給付要件】
2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態にある家族を介護するための休業であること
4.出生時育児休業給付金:R6.8.1から支給上限額が 294,344円に変更
【給付要件】
子の出生日から4週間(28日)以内の期間を定めて、育休を取得した被保険者(父親のみ)
※母親の場合、産後休業があるため対象にならない。
5.育児休業給付金:R6.8.1から支給上限額が315,369円に変更
【給付要件】
1歳未満の子を養育するために、育児休業を取得した被保険者(母親、父親の両方)
上記の各給付について、支給要件や支給額の計算方法を知りたいなどの他、人事労務や年金のことでご不明な点やお知りになりたいことがあれば、東京労務グループ 武澤までご相談ください。
【補助金】中小企業省力化投資補助金について
中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするため、IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある製品の導入を支援する補助金のご紹介です。(https://shoryokuka.smrj.go.jp/)
1.補助対象となる事業
人手不足の中小企業等が省力化製品をリストから選んで導入し、販売事業者と共同で「労働生産性年平均成長率3%向上」を目指す事業計画に取り組む事業
2.要件
(1)人手不足にある状況である
(求人募集するも充足できていない、退職により従業員が減少 等)
(2)省力化製品の導入で労働生産性の向上及び賃上げの3ヵ年目標を立てること
(3)省力化製品は対象製品のカタログリストから選んで導入すること
3.補助率、補助上限額
補助率は1/2以下で、補助上限額は従業員数によって以下の上限となっています。
- 5人以下:200万
- 6~20名:500万
- 21名以上:1,000万
※補助事業実施期間中に一定以上の賃上げを達成した場合、上限額が以下の通りに引き上げられます。
- 5人以下:300万
- 6~20名:750万
- 21名以上:1,500万
4.補助対象経費
省力化製品として登録された製品(補助金事務局が作成した製品カタログから選ぶ)
※以下に製品の例を記します。
- 清掃ロボット
- 配膳・搬送ロボット
- 検品・仕分システム
- 券売機
- 自動精算機
- オートラベラー
- 無人搬送車
- 測量機 等
5.募集期間
令和6年8月31日時点で随時受付中(採択・交付決定は申請から概ね1~2ヶ月程度を予定)
※対象製品を販売している販売事業者と共同で申請することになります。
東京会計による補助金・助成金申請サポート
東京会計では事業計画書等の申請書の作成、電子申請サポートなど補助金の申請に関するサポートを行っております。
販路開拓や生産性向上、賃上げや働き方改革等をご検討されていれば、活用できそうな補助金、助成金に ついて当社でお調べしてご提案いたしますので、まずは会計、労務の担当者か、補助金サポート担当の飯田までご相談ください。以下の無料相談受付フォームからもお尋ねいただけます。
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